第42話

3-42.mp3 雨が降っていたため、外気は肌寒い。 車から降りた彼は後部座席においていたジャンプジャケットを羽織った。 「大学病院…。」 かけていたサングラスを少し傾けてそこから見える建造物を見た三波は 時折物陰に身を隠しながら、男の後を追った。 週明け午前中の石川大学病院の外来は混雑していた。 彼が付ける男は週明け午前の混雑する外来には目もくれずに、そのまま病棟の方へと向かった。 ー病棟って、誰かの見舞いか…。 病棟にある3機のエレベータ。そのうちのひとつに男はひとり乗り込んだ。 それが5階で止まるのを確認して三波もまた、そこに向かった。 エレベータの中の音 ー5階って何だ。 彼はエレベータの中に表示されている各階病棟の診療科を見た。 ー血液内科…。 エレベータを降りるとすぐそこにナースセンターがあった。 初めて来る場所であるため、三波の挙動がおかしい。 そのため彼はそこにいた看護師に声をかけられた。 「お見舞いか何かですか。」 「あ…はい。」 「面会は基本的に午後からですよ。」 そう言って彼女は立てかけられているPOPのようなものを指差した。 そこには『特段の事情がない限りの午前の面会はお断りします』と書かれていた。 「どちらさまですか。」 「え…。あの…。」 「用がないんでしたら出直してください。」 「すいません。」 三波は名刺を彼女に見せた。 「ちゃんねるフリーダム…?…

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