第43話

3-43.mp3 自販機の音 缶を開けて飲料を飲む 「相馬…?」 三波は手にしていたスマートフォンをポケットにしまった。 そしてベンチに座って缶コーヒーを飲む男をサングラスの中から見つめた。 ー間違いない。京子のやつ浮足立ってると思ったらやっぱり相馬がここに帰ってきてたんだな。 相馬は本に目を落としている。 ーそれにしてもあいつところで何やってんだ…。見舞いは基本午後からだから、え…まさかなんか病気でも抱えてんのかあいつ。 本を読んでいる相馬がこちらに気づく様子はない。 ー片倉は相馬が今この病院にいるって知ってんのかな…。まぁあいつのことだから、そんな事チクっても自分らのことに第三者が首突っ込むなって言うだろうな。 飲料を飲み干した三波はそれをゴミ箱に捨てた。 「相馬周。」 「え?」 自分の名前を呼ぶ声が聞こえて相馬は顔を上げた。 サングラスの男がそれを外した。 「あっ三波さん。」 「おう、覚えてた?」 「あ…はい。」 「久しぶりだね。」 「本当ですね。」 「どしたのこんなところで。」 「三波さんこそどうしたんですか。」 「俺?俺はちょっと知った人がここに入院しててそのお見舞いで。」 「あぁそうなんですか。」 「お前こそどうしたんだよ。」 「自分は…。」 手にしていた本を閉じた相馬は神妙な面持ちになった。 「すまない。ひょっとしてデリケートな部分に入り込んでしまったかな。」 「…いえ。…

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